藤川通信 vol.4
東京都知事選「石丸現象」舞台裏
東京を動かした!「石丸現象」舞台裏
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)で、当研究所が支援した前広島県安芸高田市長、石丸伸二氏が165万8363票獲得。現職・小池百合子氏には及ばなかったものの、前参議院議員の蓮舫氏を上回る2位となり、「石丸ショック」が政界のみならず社会現象となりました。その裏部隊はどうだったのか。研究所代表理事、藤川晋之助が振り返ります。
私にとっても本当に異次元の選挙。選挙が終わってから7月下旬まで反響はやまず、私自身にもテレビ出演や新聞・雑誌の取材依頼が殺到した。
これまで何十年と、秘書や選挙参謀として裏方に徹してきた身ではあったが、思わぬ形でお茶の間に顔を出すことに困惑しつつも、政治不信への失望が続いた中で起きた「奇跡」の意味を皆様が考える材料を提供できればと、選対事務局長としてささやかな経験をお話しした。
マスコミ各社のインタビューでは、なぜ165万もの票が動いたのか「結果論」にスポットライトが当たりがちだが、本人に初めて会ったのは告示の3週間前。しかも政党からの組織的支援が一切ない完全無所属。私にとっても本当に久々の草の根選挙だった。そもそも選挙前は誰もが「小池氏VS蓮舫氏」の一騎打ちの構図で認識。本人に初めて会った際、私たちは「よくて50万票。それでもやるのか」と再確認する有り様だった。
そうした状態は、今風のしゃれた言い方をすると、大企業に挑むスタートアップかもしれないが、内実は泥臭い「零細企業」そのもの。事務所も決まっていない、人手も本当にない、ないないづくしから走りながら考えるスタートだった。
いまでも不思議、奇跡の連続
6月に入り告示までの3週間は、事務の司令塔になった西岡直人理事をはじめ、事務所スタッフが不眠不休で膨大な準備作業。「意志あるところに道は開ける」とはよく言ったものだ。
まずは事務所。いい物件が見つからない中で、貸会議室大手TKPの河野貴輝社長のお計らいで市ヶ谷の本社ビルの一角を使わせていただくことに。
会議室とホールを兼ね備えたビルは、次の「事件」で威力を発揮する。それが告示5日前の6月15日。ボランティア説明会を開催すると、1500人も集結。市ヶ谷駅から100メートルほどの事務所まで大勢が並ぶ光景は壮観で、700人収容のホールは超満員。急遽2回に分けて開催した。告示から数日で、23区の8000箇所以上のポスターをすべて張っていただき、30万枚の選挙ビラに証紙を張る作業も2日で完了。政治活動ビラもあっという間に配り終えてくださった。ボランティアは登録ベースで5500人。大半が選挙経験なし。
都内はもちろん、北海道から南は沖縄県から来てくださった方まで参加。皆、日本と東京の政治に一度は失望したが、あきらめてはいなかった。組織がない陣営にとって、このボランティアの熱意があったからこそ戦えた。今選挙のMVPは間違いなくボランティアの皆さんお一人お一人だ。
選挙初日の夜の会議。彦根から駆け付けた和田市長、小田選対本部長と協議する藤川代表理事。
パープルの石丸カラーが街中の目を引いた選挙カー
SNSでの拡散を奨励。ツーショットを求めるファンが続出
165万票を集めた秘訣は?
この序盤戦の熱が都内各地に伝導。演説会場は回を重ねるごとに1000人、2000人と膨れ上がり、毎日が野外フェスのような状態。後半戦の会場選びは、できるだけ多くの方に聞いていただきたいという思いと将棋倒しなどの事故防止との両立に苦慮するうれしい悲鳴だったが、最終日の打ち上げ会場は東京駅丸の内駅前広場で7000人が集まり大盛況で締めくくり。半世紀に及ぶ私の選挙人生で初めての体験だった。
選挙資金も当初は本人の市長時代の退職金1000万円をベースに数千万円も集まるか不安だったが、全国各地から集まったネット献金は3億円。これもまた前代未聞だった。
選挙後「165万票を集めた秘訣は?」と尋ねられるが、SNSや動画だけではない。街頭演説は200回を超え、ネットを使わないお年寄りの世帯には、オートコールでアプローチ。まさに石丸さん本人が「やれることは全てやった」と振り返った通りだ。
選挙としては「敗戦」。しかし「試合に負けて勝負に勝った」ような不思議な気持ちで今でもいる。本当にありがとうございました。
演説後の握手に変わるハイタッチが、石丸選挙の名物として話題に
永田町からの報告4
永田町徘徊の記
通常国会が閉会し、都知事選も終わって、永田町はこのまま「夏休み」と思いきや、岸田総理が8月14日、自民党総裁選不出馬を表明し、一気に嵐に突入しました。
8月下旬時点で出馬表明、あるいは推薦人集めに意欲を見せている候補者が2ケタにのぼっており、これまでの過去最多だった5人を超える人たちによる「大乱戦」になりそうです。こうなってしまったのは、言わずもがな志公会(麻生派)を残して派閥がなくなってしまい、壁がなくなったことで議員たちの動きがこれまでになく闊達になっています。
とにもかくにも、票読みがこれまでより難しい。当研究所の第8回勉強会でご登壇いただいた石破茂元幹事長にとってはチャンスが以前より出てきたように見えますが、総裁選出馬に必要な20人の推薦議員を含めて、どうなりますでしょうか。
しかしベテラン以上に何よりも今回は、若手議員たちが生き生きとしています。まず、小林鷹之前経済安保担当大臣が先陣を切って出馬会見を行いました。小林氏の陣営には、私も親しくさせていただいている福田達夫副幹事長ら自民党若手のホープたちが押し上げようと尽力されています。
小林氏は知名度が無いことが課題でしたが、最初に記者会見を行ったことでメディアの露出が急増し、日経新聞とテレビ東京の世論調査(8月21日、22日)では、自民党支持層の支持率が7月の1%から8%と5番手に躍進しました。YouTubeライブに初めて取り組むなどネット発信にも力を入れており、手前味噌なようですが、都知事選における石丸さんのようなダークホースと見る向きもあります。
そして小泉進次郎元環境大臣も、8月末には出馬表明をする方向です。小林さんは49歳、小泉さんは43歳。この若手2人が主体となって総裁選で暴れ回る展開となれば、自民党も少しは変わったように見えるかもしれません。前途の日経調査では、次期衆議院選の投票先として自民党を挙げた人が39%と9ポイントも一気に上昇しました。
しかし、本当に自民党が変わったのか。総裁選後の政権運営の鍵を握るのは、麻生さんや菅さんのどちらかであるという構造に変わりはありません。私などはマスコミが騒ぐ裏にある実態を見極めながら、秋以降の政局、解散総選挙までの流れを見通していければと考えています。
第8回勉強会を開催
藤川選挙戦略研究所では2ヶ月に一度ですが、各界の有力者を講師に招き、100人規模の勉強会を開催中です。5月22日の第8回勉強会では、自民党の石破茂元幹事長をお招きして、難局に直面する自民党、そして日本国の諸問題と打開策について大いに語っていただきました。
この時点で通常国会はラスト1か月。総裁選に向け動向が注目される石破さんとあって、会場には、政治部記者たちも続々と足を運びました。
石破さんが「未来永劫続く政権はなく、何が起こるか分からない。その際に誰も準備していないのは甚だ無責任だ」と総裁選出馬の決意をほのめかす発言が出ると、当夜のうちに報道各社がネット速報。その影響力を改めて感じさせました。講演がニュースの発信源となり、来場いただいた皆様にも永田町のダイナミズムの一端を体感いただけたと思います。
自民党元幹事長 石破茂衆議院議員
作家の大下英治氏
元内閣総理大臣田中角栄秘書 朝賀昭氏
国士舘大学池田十吾名誉教授
俳人の星野高士氏
司会の藤川晋之助代表理事
非営利活動法人サクラF奉仕団
理事長の片山エリコ氏
満員御礼ありがとうございました
第9回勉強会を開催
続いて7月11日の第9回勉強会では、国際政治学者の三浦瑠璃さんをお招きして、専門の国際政治の観点も交えながら日本の政治の現実と展望について語っていただきました。
「朝まで生テレビ」等、歯切れの良く、わかりやすい語り口調でおなじみの三浦さん。政界関係者のファンが多く、勉強会前後に名刺交換を希望する方々でこれまでにない長蛇の列になりました。
永田町や選挙の現場に集中しすぎると、国内の政情に気を取られがちです。しかし日本の総理大臣が本当に渡り合わなければならないのは、バイデンやトランプ、プーチンや習近平といった世界のリーダーであり、私自身も三浦さんの分析を日ごろから聞かせていただき、世界の政治はどう動いているのか、世界の中の日本はどう生き残っていくべきなのか、知見を拡げるのに大いに役立ってきました。
国際政治学者の三浦瑠璃さん
(株)ドトールコーヒー鳥羽博道名誉会長
元内閣総理大臣田中角栄秘書 朝賀昭氏
日本維新の会副幹事長
金村りゅうな衆議院議員
茜ヶ久保かよ子都議会議員
日本維新の会 和田有一朗衆議院議員
日本維新の会 中司宏衆議院議員
満員御礼ありがとうございました
選挙の基礎講座4
選挙で政策競争できないジレンマ
選挙戦の中盤、報道各社による期日前投票の出口調査で、石丸さんが蓮舫さんを上回り始めた。「蓮舫さんの背中はもうとらえた。あとは小池知事に入る浮動票をいかに切り崩すか」ー私も選対メンバーもそのころの会議では、そうした問題認識だった。
小池さんの圧倒的な知名度から、高齢者層を切り崩すのは至難の業。もう少し切り崩せるところはないか。この時、40代の複数の選対メンバーが異口同音に指摘したのが子育て中の同世代からの反応だった。彼ら曰「石丸さんが都知事になると、小池都政が進めてきた学校無償化などが取りやめになるのではと恐れている。だから石丸さんは子育て政策をもっと語った方がいい」。当然、私も選対メンバーも本人に口酸っぱく追加政策を申し入れたが、街頭演説で細かい政策を言わず、政策の「続きはウェブで」というスタイルを徹頭徹尾貫いた。
もちろん、だからこそ日頃政治に関心がなく、それまで投票所に足を運んだことがない「初心者」を目覚めさせ、投票率は5%もアップ。165万票も集める原動力になった。
政治のプロからは「石丸の演説に中身はない」とさんざん批判された。私も違和感はあった。しかし、石丸さんから「長い時間演説し、政策を主張したところで、今までの政治家は政策や公約を守ったことあるのか」と反論されると、私も返す言葉がなかった。小池さんだって「7つのゼロ」公約の多くは実現されていないのだから。
結局、有権者にとって「この政策こそ必要だ」と、考えて投票してもらうような選挙に全くなっていない。都知事選と言えば、かつては主要候補者がテレビ番組をはしごしてでも政策論戦をしたが、今回は告示直前に日本記者クラブとJC主催の公開討論会が実現したぐらいで、選挙中は直接論戦する機会がなかった。
民主党が自民党に勝利した2009年の衆院選では、マニフェストのチラシもどんどん手に取っていただいたが、政権を取ると実行されずじまい。公約への不信感が残ってしまったのは、当時、民主党を支えた一人として忸怩たる思いだ。
一方で、政策を正面から問うて、選挙が白熱することはあった。2005年の郵政選挙、2015年、20年の大阪都構想の賛否を問う住民投票。いずれもシングルイシューが争点となった選挙だが、やはりそれくらいシンプルな構図でなければ政策論戦にならないのか。都知事選を経て、私の悩みは今も深まったままだ。
暗号資産について
ビットコイン超大国宣言
日本では暗号資産と政治家の接点はさほどクローズアップされることはありませんが、米国では大統領選を前に白熱しています。返り咲きを狙うトランプ前大統領が、7月28日、ビットコインの最大級イベント「ビットコイン2024」に登壇。国内外の報道によれば、「米国をビットコインの超大国にする」と宣言し、アメリカが暗号資産の技術やビジネスで世界をリードし、中国などとの競争に打ち勝つ必要を訴えました。
不動産事業で富を築いたことで知られるトランプ氏でしたが、かつて大統領在任中に台頭してきたビットコインなどの暗号資産については以前は懐疑的で、SNSでも「ビットコインやその他の暗号資産はお金ではない」などと辛辣な物言いをしていたことも。
しかし自身の選挙戦の「利」になるとわかれば変わり身も早い。選挙費用の多くを、相次ぐ裁判に使わざるを得ず、5億ドルに迫ると言われる訴訟費用の工面に苦慮。自身の大統領当選後の暗号資産の優遇策を打ち出すことで、業界からの献金を呼び込むことを期待できるほか、バイデン政権が暗号資産の規制策を強めてきたことへの「逆張り」で、業界やユーザーの票を集めることも目論んでいるのでしょう。
ビットコイン超大国宣言
日本は世界中でいち早く暗号資産の規制を整備しましたが、税制は旧態依然としています。仮にビットコインの取引で1億円の利益が出て「億り人」になれるかと思いきや、そのまま確定申告した場合、現在の税制では雑所得扱いとなり、最大税率が55%。つまり1億円儲けても、手元には4500万円しか残りません。これでは普及しません。
与党にも税制改正に熱心な議員がいますが、税調幹部や財務省の壁は厚いまま。トランプ氏の何分の一でもよいので、風穴を開ける情熱を持った政治家の出現が待たれます。
CBDの個人的感想
CBDを希少病医薬品に指定 大麻草由来で国内初!
厚生労働省の専門部会は26日、大麻草由来の抗てんかん剤カンナビジオール(CBD、海外での販売名はエピディオレックス)の希少疾病用医薬品への指定を了承した。国内での大麻草由来の医薬品が指定されるのは初めてだ。
希少疾病用医薬品とは、患者の数が少なく治療法も確立されていない疾病への薬を指す。指定されると、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による承認申請の審査を優先的に受けられる。
大麻主成分の一つであるCBDには害がほとんどなく、欧米では抗てんかん剤として使用されている。日本では法律に沿った適切な実施計画に基づいた医薬品の知見は可能で、CBD製剤の治験が進んでいる。
23年12月に成立した大麻取締法の施工後は、薬事承認を得られれば医療現場で使用できるようになる。国内の医療関係者から使用解禁を求める声があがっていた。
日経経済新聞より
CBDの安全性について
●CBD(シービーディー)の正式名称はカンナビジオール。ヘンプの主要成分のひとつであり、精神作用がない安全な栄養素です。
●大麻は植物であり、カンナビノイドと言われる成分だけでも100種類以上あり、それ以外の成分を合わせれば1000を超える数多くの物質を含んでいます。
●カンナビジオール(CBD)は炎症を鎮めたり不安を和らげたりする作用があります。海外では、医薬品をはじめ食品や日用品など幅広い分野で、大麻由来成分を含んだ製品の販売が拡大しています。
●アサに含まれる物質「カンナビノイド」の一つ。さまざまな細胞機能のバランス調整に寄与。精神活性作用、習慣性や依存性もありません。
CBDとは
世界保健機関(WHO)が確認を行い、安全性(依存性・乱用性が無いことなど)を明示しています。
また、2018年1月1日には、世界ドーピング教会で、CBDをドーピング薬物規制対象から外すことが決定されました。これにより全世界各大会に出場を目指すスポーツ選手も精神リラックスや痛みの緩和にCBDを使用することが可能となり、世界でも急速にアスリートの利用も増えています。
CBDとの出会いが私を変えました
こんにちは藤川です。私は現在70歳、6年前に心筋梗塞で倒れ、3日間意識不明になりましたが一命をとりとめました。しかしなかなか体調は優れずついに3年前から透析患者に。歩くのも杖が必要な状態でした。昨年の参議院選挙の際に騙されたと思ってこれを飲んでみたらと友人に勧められ半信半疑で一日2回使ってみたら、信じられない大きな変化。みるみる元気になり心身が充実。特に物忘れやぼーっとしがちだったのが、周囲のひとたちがなんでそんなに元気なのと驚かれる状態に。人生をあきらめていたのですが、お蔭様でおかげさまで当研究所を立ち上げ、ならば皆さんにこの感動をお伝えしたいとCBDを販売させていただくことになりました。ぜひ一度お試しください。
藤川晋之助
藤川選挙戦略研究所事業内容
選挙プランニング
選挙ばかりをしてきた人生でした。これまでの戦績は143戦130勝13敗。その経験から国会議員、地方議員、首長選挙のアドバイス、お手伝いをさせていただいています。お気軽にご相談ください。
選挙調査
世論調査は選挙のコンセプトや戦略戦術を考えるうえで必要不可欠な情報です。自らの知名度や地域での支持の強弱を知ることで、活動内容が随分有効化します。
コンサルティング
政治事務所や一般企業の顧問に多数就任、コンサルティングをすることで、会社が、それ以上に社会全体の利益に繋がるようアドバイスをさせていただいております。
勉強会・研修会
国会議員政策秘書、大阪市会議員、政党事務局長の経験から独自の視点で政治を解析し、わかりやすく講演することで定評。勉強会は年に6回タイムリーな講師をお招きして開催しています。
人材育成
戦略研究所の一番の目標は後進の育成です。人を育てることこそ年寄りの責任。リーダーシップの在り方やコミュニケーションのとり方などを訓練し、何よりも有権者に信頼される候補者力を養う。
暗号資産関連技術と製品の企画、開発、製造
デジタル通貨は世界で200兆以上もの資金が動いています。当研究所では画期的なマイニングの製造販売とデータセンターの構築を薦めています。ビッグチャンスがすぐそこに。
CBDオイルの販売
いよいよ戦略研究所オリジナルCBDオイルの発売へ。藤川所長がこの一念で体感した心身に漲る力。この喜びをお届けしたいと製品開発。驚異のカンナビエナジーF。
動物愛護の活動
日本では犬が705万頭、世界では5億頭が飼育されています。しかし、まだまだ世界では犬の肉を食べている地域があり、日本でも残っています。その禁止と殺処分ゼロの活動をお手伝いしています。
一般社団法人藤川選挙戦略研究所 藤川晋之助
23歳から代議士秘書、大阪市会議員、政策担当秘書、政治アナリスト、選挙プランナー、政党事務翌朝などを歴任。現在、いくつかの国会議員事務所顧問を務める。議員や首長の政策立案、主として田中派、小沢派、第3極での選挙サポートを100回以上経験、政官、マスコミに幅広い人脈を持ち、高い勝率で選挙の神様とも呼ばれて名高い。